ラン丸の夢を見た。
どうやらラン丸は私の都合で動物園の様なペットショップに預けられているらしい。
何年かぶりに会いに来た私は、その動物園の様なペットショップの中を必死になって探す。
園内の隅々を捜し回ったがラン丸はいなかった。
係りの方に声をかける。
「五年前、ここにラン丸という猫を預けたが何処にもいません。
老猫だったから、違う場所に移されているのでしょうか?」
係りの方はパソコンの前に座ると検索を始めた。
「残念ながら、ラン丸という猫は登録されていません。
お客様は、五年以上放置されていますので、
登録は抹消、どなたかに引き取られたかと思われます。」
「そんなバカな。」
食い下がるが「契約書に書かれています。」と返された。
途方にくれていると目が覚めた。
しかしそれは実際に目が覚めたのか、夢の中で目が覚めた状況なのか、よくわからなかった。
夢なのか、現実なのかワカラナイ感覚の中で、
会えないことを悔やみラン丸に申し訳ないと感じていた。
が、思い出した。
ラン丸は二年前に私の目の前で老衰で死んだのだった。
猫としては長生きな23年の人生、いや猫生だった。
はっきりと目が覚めた私は、ラン丸を思い出し泣いた。
切なくてなのか、哀しくてなのか、よくわからない気持ちだったが泣いた。
成仏出来てないのか?とも思った。
ただ会いに来てくれただけなのか?とも思った。
忘れないように、iPhoneの明かりの中で、先ほど見た夢の内容を書こうとした。
妻がどうしたの?と寝ぼけまなこながら心配そうに声をかけてくれる。
「今、ラン丸の夢を見たんだ。忘れない内に書こうと思って。」
ラン丸の夢を見た。
どうやらラン丸は私の都合で、、、、。
「只今の時間、午前6時丁度を、お知らせ致します。」